口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。でも疫病が流行し、今日も戦争は続いている。オカルト、宗教、デマ、噂…。誰もが何かを信じたいこの世界で、信じることの意味を問う長篇小説。『週刊新潮』連載に加筆修正。
1990年、「幸福な遊戯」で第9回「海燕」新人文学賞受賞